フィアン家のフィアン家によるフィアン家のためのECOだ!!
ECOルピナスサーバーで活躍中のフィアン3姉妹によるシスターラブストーリー!・・・を目指してた。でも今の形も気に入ってます。 (C)2006 BROCCOLI/GungHo Online Entertainment,Inc.,/HEADLOCK Inc.,
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ケイ&K EP2『別れ、そして決意』
―君はいつも私達に甘えていたね。

―無邪気な笑顔を私達に見せてくれていたね。

―そんな君が私は大嫌いだったよ!!
8月20日 AM7:30
ーアサシンギルド・正門前ー

フィー「つっかれた・・・」

一晩かけての任務が終わり、疲れた体で報告書を書いて、ようやく解放されたと思ったら、世界はとっくに新しい一日を開始していた。
まったく、大切な日の前日に徹夜の任務を出さないで欲しい。今日はこれから家に帰って、朝ごはん食べて、パーティの準備して、昼になったらケイを迎えに行って・・・そのままパーティか。
今夜はまた仕事が入ってるので(休みを取れなかったのだ)これで2徹確定である。
・・・
何とかなると信じたい。

フィー「おや?」

そこでフィーは、自分の通信装置にメールアイコンが点滅していることに気付いた。
任務中はウィスパー禁止なのでオフラインに設定しているのだ。
届いているメールは全部で3通、しかも全部シャルからの物だった。
何かあったのか。
慣れた手つきで端末をいじくり、歩きながらメールの内容を読む。
そして・・・
1通目を読み始めて立ち止まり、
2通目を読んでいる途中に駆け出して、
3通目を読み終わった瞬間端末をこぼしてしまう。
しかしフィーはその端末を拾おうとはせず、逆にスピードを上げた。
目的地は・・・話すまでもない。



8月20日 AM8:19
ーアクロニア中央病院・病室(個室)ー

病院に着いたフィーは、真っ直ぐケイの病室に向かった。
清潔に清掃された廊下を音もなく走る。
途中、看護士に廊下を走るなと注意され、角まで歩いたが、姿が見えなくなるとまた走り出した。
病院について3分、目的の部屋に着く。

フィー「シャル、ケイ!」

ベッドの横に、シャルが座っている。
陰に隠れて顔が見えないが、ベッドに寝ているのはケイだろう。
フィーが部屋に入ったきたことは気付いているだろうに、
シャルは全く動こうとしなかった。
最初は眠っているのかと思った。
けれども、背筋を伸ばしていることからすぐさまその考えは却下される。
ベッドに近づく。
やっぱりと言うべきか、シャルは眠っていなかった。
その眼差しは、真っ直ぐケイの顔へと注がれている。
つられるように、ケイを見る。
眼を閉じ、無表情のままベッドに横たわっていた。
もう11年も見てきた、可愛い妹の顔。
その笑顔も、泣き顔も、少し怒った顔も、ずっと、ずっと見てきた。
でも、死んでしまった。
シャルのメールがそれを教えてくれた。
信じられないけれども・・・事実なのだ。

フィー「シャ」

シャル「何で・・・」

ポツリと、フィーの言葉をさえぎって、シャルが口を開く。

シャル「何で、もっと早く来てくれなかったのさ・・・」

普段の明るい声からは想像が出来ないほど低く・・・暗い声。

フィー「・・・ごめん、仕事で通信機をオフにしてた」

シャル「そんなの言い訳にならないよ!!!」

椅子から勢いよく立ち上がり、こちらを睨みつけてくる。
両の手は固く握られ、ふるふると震えていた。
まるで、姉に掴みかかるのを我慢しているかのように。

シャル「昨夜ケー姉はまた倒れちゃったんだよ!でもそんなことは今までもあった。あたしはいつものことだなと思ってたんだ!でも真夜中になって急に体が暴れだして!あんなこと一度もなかった。ケー姉は苦しんでたよ。目覚めなかったけど叫んでたよ!苦しいって!でもあたしには見てるだけしか出来なかった!だって怖かったから!それでお医者さんが来てケー姉を連れて行って、静かになったらそれがまた怖かった!フィー姉ならなんとかしてくれると思ったのに来てくれなかった!怖かったんだよ、すっごく怖かったの!それで、それで!!・・・それで」

声のトーンが落ちて、うつむく。
時々漏れる嗚咽が、シャルが泣いていることの証だった。

シャル「そのまま・・・ケー姉は死んじゃって・・・それでも来てくれなくて・・・」

フィー「・・・」

シャル「何で・・・今日は誕生日だって言うのに・・・みんなで楽しみにしてたのに・・・何で・・・今日に限って仕事が入って・・・
どうして・・・来てくれなかったの・・・」


フィー「・・・ごめん」

シャル「謝ったってもう意味が無いんだよ!フィー姉の馬鹿!!」

ダッ

フィー「シャ・・・」

走りだすシャル。
フィーは、その背中に声をかけようとして、でも出来なくて。
中途半端に浮かせた腕を、そのまま下ろすことしかできなかった。

フィー「ケイ・・・」

先ほどまでシャルが腰掛けていた椅子に座り、ケイの顔を見る。
透き通るように真っ白な肌。
その顔は安らかで、ただ眠っているだけと言われれば、そうかと信じてしまいそう。
苦しんでいたとシャルは言っていたが、今のケイからは全く想像が出来ない。

フィー「ケイ」

小さく、呼びかけてみる。
ホントはケイは死んでなくて。
ただ、少し寝坊しているだけで。
呼びかけたらもぞもぞと動きながら起き上がり、
こちらに気付いて少し赤面して、
そして言うのだ。
『お早うございます、お姉さま』と。
でもそんなことはありえなく、ケイが死んでしまっていることは事実で・・・

フィー「・・・」

『死』は沢山経験してきた。
11年前、村と両親を失ったとき。
冒険者になって、モンスターを殺したとき。
任務と割り切って、人を殺したとき。
でも、死体を直に触ったことは今まで一度もなくて。

フィー「ケイ・・・」

恐る恐る、ケイの真っ白な手をとる。
初めて触れた死体は、思っていたよりもずっと冷たくて、固かった。



8月20日 AM8:33
ー???ー

病院を飛び出したシャルは、勢いのままアップタウンを走り続けた。
途中で誰かとぶつかったかもしれない。誰かに呼び止められたかもしれない。ドラゴに轢かれそうになったかもしれない。
けれどもシャルは走ることを止めなかった。
体力の限界まで、筋肉の限界まで、精神力の限界まで、
走って、走って、走り続けて、そして転んだ。
いつの間にか町を抜け、外に出ていたらしい。地面が草に覆われていたおかげで大した怪我をせずにすんだ。
がむしゃらに走ったシャルがたどり着いたのは、果物の森だった。

シャル「うう・・・」

転んだせいで、止まっていた思考が再開される。
生まれて初めて体感した人の・・・それも、身近な人の死。
医者からケイの死を伝えられたとき、かつてない衝撃がシャルの心を貫いた。
それまでに感じていた恐怖心とは全く比べ物にならないほどの衝撃。
それによって受けた心の傷にどう対処したらいいか分からず、ひたすら姉を待った。
そしてようやくフィーが来てくれて、張り詰めていた緊張が解けたのだろう。
ケイを失った喪失感と、フィーに対する憤りが混じったまま爆発してしまったのだ。
その結果が今のこの状況。

シャル「えっく・・・」

そこまで考えて、不意に押し寄せる一つの感情があった。
怒りはフィーにぶつけることで発散した。
喜びなど感じてる体力も思考力も残っているはずもなく。
だからこそ、残った感情はたった一つ。
大切な人が死んだ喪失感による純粋な悲しみ。

シャル「ケー姉・・・うっうう・・・」

誰もいないという無意識に感じた安心感が、シャルに声を出させた。

シャル「あああ・・・うあああああああああああん!」

シャルは泣いた。
大声で、みっともなく、心から。
泣いて、泣いて、そして・・・



8月20日 AM11:30
ー果物の森ー

気がつくと、太陽が空の頂点に来ていた。
どうやら泣きつかれて眠ってしまったようだ。
今思えば昨夜病院に行ってから一睡もしていない。
眠ってしまうはずである。
顔に残った涙の後を袖で拭きながら、シャルは立ち上がった。
変な体勢で眠ったせいか、少し体が痛い。
スカートの埃を落とすついでに体を伸ばす。

シャル「これからどうしよう・・・」

今更病院へは戻れないし、家に一人で居るのも嫌だった。
それに、フィー姉と遭遇する可能性がある場所に行くのも避けたかった。
今はどんな顔で会えばいいか分からない。
そうだ、フィー姉にはひどいことを言ってしまった。
冷静に考えたら、悲しいのはフィー姉だって一緒なのだ。
前にフィー姉は言っていた。
『私はね、一回ホントに死のうと思ったことがあるんだ。今まで持っていた、ずっと続くと信じていた物が一晩で全てなくなってしまって、そのことに絶望して・・・。でもね、それでも死ねなかった。背中に背負ったシャルと、ケイが居てくれたから。あんた達に私は救われたんだよ』
どんな話題からそうなったのか、いつ聞いたのかも忘れたけれども、その言葉は覚えている。
今から11年前、あたし達の故郷を襲った『大破壊』。
あたしは当時2歳の赤ん坊だから覚えてないけれども、話だけは聞いている。
フィー姉が味わった恐怖と絶望を・・・。だからこそ得た希望を。
フィー姉は、その希望の片割れを失ってしまったのだ。

あたしはまだいい。
だって、ケー姉の最期を看取れたのだから。
言葉は交わせなかったけれども、息を引き取る瞬間に側に居られた。
でもフィー姉は違う。
最期を看取れないばかりか、それを知ったのが4時間も経ってのことなのだから。
さぞ悔しかったことだろう。
ケー姉だってそうだ。
意識を失って、そのまま死んだのだ。
最期に伝えたかった想いだってあるに違いない。
愛に近い感情を抱いていた姉に。
そして、大切な恋人に。

シャル「だからと言って、どうこうできるわけじゃないよね・・・」

死人にくちなしとはよく言ったものだ。(意味は違うけど)
死んだら何もできないからこそ、生きているうちに最善を尽くそうと人は頑張るのだ。
そう、死んじゃったら全てお終い。
死んじゃったら・・・

シャル「あ・・・」

そこでシャルは気付いてしまった。
そうだ。『彼女』ならばあるいはと。
でも、それはこの世の理に反すること。
よく漫画や小説の題材にもなり、そして最終的に必ず失敗すること。
でも・・・

シャル「・・・よし!」

決心して、通信機を取り出して、ある番号にかける。
耳慣れたデジタル音が数度続き、そして相手は出る。
できるだけ平静を保ちながら、言葉を切り出す。

シャル「もしもし、シャルですけど~。これからちょっと空いてます?」

もしかしたら許されないことなのかもしれないけれども、
フィー姉をもっと傷つけることになるのかもしれないけど、
それでも、やらないと後悔するかもしれない。
だから、やるのだ。

シャル「うん、うん。・・・うん、それでいいですよ~」

依頼相手は、ネクロマンサーにして伝説の生物・吸血鬼。

シャル「・・・わぁ、ありがとうございます!・・・えっ、報酬?・・・う~・・・」

代償は、あたしの血。

シャル「いえ、それでいいですよ~。じゃあ病院の入り口で」

依頼内容は、死者の蘇生。
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【2007/10/31 00:59】 | フィアン家物語 | トラックバック(1) | コメント(1) |
<<オラ、わっくわくしてきたぞ! | ホーム | ケイ&K EP1『バースデイ・イブ』>>
コメント
はぅ、中の人が死んでる間にとんだ急展開!?

ケ、ケイちゃんが…orz
しかもこの流れ・・・久々にアノお方の登場ですか・・・・・・ど、どうなるのっ!?
【2007/11/05 11:52】 URL | 洗脳探偵 #n64RtCaA[ 編集]
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